ネコノミクスで経済ウハウハな人間・・猫にとってはデメリットが多い理由
現在空前の猫ブーム「ネコノミクス」が起こっています。
ネコノミクスによって経済効果は格段に上がり、まさに人間にとっては猫さまさまといったところでしょうが、その裏には犠牲になる猫たちも増えていると言われています。
実際、福岡市ではネコノミクスの前年度400匹以上の猫が殺処分されたという現実があり
経済効果で浮かれている場合ではないようです。
この記事ではネコノミクスの危険性と今後増えた猫がどうすれば幸せに暮らす事ができるのかについて考えていこうと思います。
人間の都合で消される命からネコノミクスの闇を考える
猫はかわいいので買う
このおもちゃを買うような感覚で猫を飼う人がネコノミクスによって増えることは予想がついていました。
「経済効果」という表現は人間本位の言い回しですので、猫のことを考えていない言葉です。経済効果に対する違和感は猫好きなら誰しも感じていることでしょう。
生き物を商品として扱い、生き物で私腹を肥やす。
完全に自分中心の考え方で、その後商品として扱われた猫の一生まで考えている人の発現とは思えません。
命を預かるというそれ相応の覚悟が必要です。
ネコノミクスという一過性のブームにより、命を預かる覚悟の無い人が猫を飼うという現象のしわ寄せは他ならぬ猫に行きます。
飽きたり飼えなくなったなどの飼い主側の身勝手な都合により捨て猫が増え、野良猫が増加。地域住民からの苦情によって殺処分される猫が急増しています。
しかも、その9割の猫が生後三か月といった子猫ばかり。
猫を飼うために知識や、増やさないための避妊の重要性などを全く理解しないまま猫と暮らした結果が殺処分という形で行われるのは悲劇以外の何物でもありませんね。
猫暮らすってこういう事
うちでは二匹の猫が居ます。
病気もしますし、食費もかかります。おしっこやうんこももちろんします。
たまにトイレを失敗することもあります。
犬と違っていう事を聞いてくれませんし、自由に振る舞います。
良い事ばかりではないのですが、それ以上に幸せを与えてくれる家族なんです。
そんなかけがえのない存在を「飽きたから捨てる」と考える人の気持ちが全く理解できません。
先住猫の方は10歳をこえてシニア期に突入しましたので、老後のお世話にシフトしていく方針です。粗相も増えるでしょうし、人間の介護と変わらないことが始まると予想されます。
それでも離れるのは無理ですし、最期までしっかりと面倒を見て一緒に居たい気持ちしかありません。
最期・・と考えると涙でモニターが見えなくなりますが、それはきっとそれだけ幸せを貰ったという証拠なのでしょう。
まだまだ元気に後ろをついてくる猫なので安心はしていますが、猫からはいっぱい幸せを貰えます。そのぶん一生懸命猫のために力を使いたいと思うのが猫と暮らすことだと考えます。
動物愛護先進国ドイツに学ぶ!殺処分ゼロの方法とは?
ネコノミクスで浮かれている日本ですが、それに比例して殺処分の増加が見られている現状をどうやったら変えていけるのか?
それは非常にシンプルな方法で解決できるようです。
殺処分ゼロの国ドイツから学べることは「ドイツにはそもそもペットショップが無い」
という事実から。
動物愛護先進国のドイツでは法律によって生き物の売買を禁止しており、犬や猫を飼いたい人は国内に1000以上存在するティアハイムという動物保護施設へ出向きそこで譲渡してもらうといったシステム。
ティアハイムというのは、巨大な里親募集施設みたいなもので、そこで動物を保護する期間は「無期限」ということですから期限が過ぎたという理由で、年間17万頭以上も虐殺している日本とは大きな違いがあります。
このことから考えられるのは日本でもこのような保護施設が増え、ペットショップを取り締まる法律を作れば少なくとも殺処分は減るでしょう。
里親募集の闇から考える今後の猫の譲渡
ティアハイムから学んだ施設が仮に日本にもできたとして、次に問題になるのが里親の審査です。
猫の幸せを考えると、猫と暮らすことがどんなことなのかから学んでもらう必要があります。
というのも近年里親になった目的が虐待目的・・という卑劣な人間も増えてきているため、譲渡には慎重になってきている傾向があります。
考えたくもない状況ですが、このような悲惨な事件を少しでも減らすため
里親募集をしている愛護団体などは里親さんとまめに連絡を取るなどをしていますが、それでも限界がある感じ。
今後どうやったら本質的に幸せな猫が増えるのか一人一人真剣に考えていく必要があります。