猫の肥満対策には正しい餌の量を量るべし!計算方法と多頭飼いでの与え方
猫の肥満を防ぐにはフードの量を正しく量り与えることが重要です。
少なすぎると猫の不満が募りますし、免疫力などが落ちてしまい体調を崩しやすくなります。
逆に多すぎると肥満の原因となり様々な病気の原因になってしまうことも・・
この記事では健康管理の基本というべき正しい餌の量りかたと、多頭飼い環境においてのフード管理のコツについて書いていきたいと思います。
正しい猫の餌の量り方と一日に必要カロリー数
一般的に言われている一日の必要なフードの量は
猫の体重×80kcal
あくまでこれは一般的な成猫という前提の計算方法なので、飼育環境やライフステージごとに計算方法が変わります。
正確に計算するには
- 安静時の必要カロリー数を出す
- ライフステージごとの数値に当てはめる
- フードごとのカロリーから一日当たりの量を計算する
という順序で割り出すことができます。
安静時の必要カロリー数の出し方
30×猫の体重+70
例えば体重5㌔の猫の場合
30×5+70=220kcal
安静時に必要なカロリー数は220kcalということになります。
ライフステージごとの数値をかける
安静時の必要カロリー数にライフステージごと決められた数値をかけると猫ごとの必要カロリー数が計算できます。
1歳未満の成長期の子猫 | 2.5 |
1歳以上で未去勢未避妊 | 1.4 |
1歳以上で去勢避妊済み | 1.2 |
妊娠中 | 1.6〜2.0 |
母乳が出ている猫 | 2〜6 |
活発な猫 | 1.6 |
肥満の猫 | 1.0 |
ダイエット中 | 0.8 |
増量中 | 1.2〜1.4 |
老猫 | 1.1〜1.6 |
集中治療中 | 1.0 |
例えば先ほどの5㌔の猫が1歳以上で去勢避妊済みである場合
220×1.2=264kcal
が一日の必要カロリー数であることがわかります。
フードごとのカロリーから一日ぶんの必要なエサを計算する
フードごとカロリー数が異なりますので、パッケージに記載されている100g当たりのカロリーから一日分の餌の量を計算していきます。
例えば100g当たり330kcalのフードと仮定して、先ほどの数値を当てはめると
264kcal÷330kcal×100g=80g
となり、一日分のフードの適量は80gであることがわかります。
ここで注意したいのがおやつを与えている場合、オヤツのカロリーを引いて計算する必要があります。
普段オヤツを10g与えていて、10g当たり5kcalだと仮定すると
264÷(330+5)×110=86g(一日分のオヤツを含むフードの総量)
からおやつの10gを引き
86-10=78g
がフードの適正な量となります。
多頭飼いでの餌の与え方の注意点とコツ
正しいフードの量を与えていても多頭飼い環境の場合適正量を食べるということが難しかったりもします。
例えば力関係の強い猫が同居猫のフードまで食べてしまい、片方が痩せて片方が太る・・・
といった負のスパイラルが生じてしまいます。
なので多頭飼い環境においては餌の適正量の他に、猫ごと正しい量を食べる工夫をする必要があります。
ポイントとして
- 置き餌にしない
- フードを与える時間を決める
- 与える部屋をわける
があります。
置き餌にするといつどのくらい猫がフードを食べているのかわからなくなりやすいため、餌の総量の管理ができません。なので餌を置きっぱなしにしない事が重要です。
フードを与える時間は規則正しく管理して、食べない場合には時間で下げるといった癖をつけないとだらだら食べることにつながるんです。
元々猫はだらだら食べる生き物なのですが、体調管理のためにも規則正しい時間で与える必要があります。
また力関係の強弱に左右されてしまわないよう部屋をわけて与える必要がありますね。
中の良い猫同士でも他の猫の餌を食べてしまうことはよくありますので、与える際には部屋を分けて時間を決めて食べさせてください。
猫の正しい餌の量と多頭飼い環境の与え方まとめ
猫の餌は飼い主が計算して算出、一日分の給仕量を間違えなければ肥満や痩せすぎのリスクは少なくなります。
オヤツなど間食のカロリーも計算に入れないと正しいカロリーが出ないため、オヤツ分も換算してあげてください。
また多頭飼い環境においては与え方次第で総量が狂ってしまうため、与え方を工夫する必要があります。
どちらかが沢山食べないよう飼い主さんの方で管理しなければならないんですね。
正しい計算方法で算出した餌の量を与えていて、多頭飼いの環境の管理も徹底している。
にも関わらず体重が落ちてきたり太ってきたりした場合病気の可能性がありますので獣医さんに相談することをおすすめします。