[具体例]猫が迷子になった時どうする?実際のケースから考える捜し方を解説

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出先で猫が迷子になった・・飼い主が取るべき行動を具体的な例を交えて解説

先日ブログ読者様から「猫が脱走してしまって迷子になったのだがどうすればいいのか?」という質問をいただきました。

私も経験があるのですが、猫が迷子になってしまうと途方にくれてしまうんですよね。

「帰ってこなかったらどうしよう・・」

「捜しても中々顔を出してくれないけどそうしよう・・」

など。不安でいっぱいになってしまい、どう行動したら良いのかわからなくなるんです。

この記事では私が聞いた迷子猫捜索の相談から、猫が脱走してしまったときにやるべき行動の情報を共有していきたいと思います。

実際の相談のやり取り(ほぼ原文)

読者様の相談内容

はじめまして。
突然のメッセージ失礼致します。
7日に野良猫を保護し、里親さんに譲渡致しました。

里親さんが家に着いた時に車からゲージを出した際にゲージが空いており脱走してしまいました。
そこで困り果てこちらのブログを読ませて頂いたのですが、状況等が異なる点がありまして、是非アドバイスをいただけないかご連絡させていただきました。

居なくなったのは、元々野良猫で推定5ヶ月位の男の子です。

初めは警戒していましたが、比較的他の猫達より直ぐに慣れ、ご飯時間の夕方には毎日私の車の下で待っていて私が行くとわかるようで鳴きながら車の下から出てきました。

とても良く懐き、まだこの子なら里親がいるかもと思い募集してみたところすぐ決まりました。
知らない人だと鳴きもしませんし隠れて姿も見せませんが、私の家族を連れて行ったら私がいるからなのか2〜3回目位で逃げなくなりました。懐けばとても甘えん坊で後からついてくるような子です。

里親さん宅は、私の家から2〜3時間離れており、私もその猫も土地勘が全くありません。
里親さんの家の駐車場から近くの民家のある方向に逃げて行ったそうです。

逃げた日は30分くらい探したそうです。

次の日の朝にご飯を置いてダンボールに毛布も入れておいたそうです。

夕方里親さんの弟さんが確認しに行くとご飯は食べられており空っぽだったそうです。

弟さんは近辺を歩き回って探したそうです。夜に捕獲器を設置して何時間後かに見に行くと他の野良猫がかかっていたそうです。
歩き回って遠くに行かれても困りますし、捕獲器に他の猫が入ったなら捕獲器を閉まらないようにして欲しいとは連絡しました。

ご飯を毎日あげて、ご飯があることがわかるように先ずはして欲しいと伝えました。
目当ての子が来てるのかも食べてるのかも見張っていないので、その子が来ているかどうかわからない状態です。
目当ての子が近くにいるのかすらわからない状態です。まもなく3日目を迎えようとしています。

里親さんとも数時間しかいない状態なので、その猫は慣れてもいないです。
全く知らない場所でこの寒い中なので、気が気ではありません…唯一の救いは、里親さんが責任を感じているので動いてはくれることです。ただ、ずっと見てるわけにはいかず…
このような状態なんですが、どうしたら良いでしょうか。

突然のメッセージにも関わらず、不躾なお願いは、重々承知しております。
どうか、アドバイスをお願い致します。

状況を整理すると

  • 読者様は生後5か月の雄の子猫を保護した
  • 里親さんはすぐ決まったが、里親さんの家の付近で脱走
  • 保護した場所から車で数時間の距離のため、保護猫は土地勘が無い
  • 相談していただいた時点で約3日経過
  • 保護猫は里親さんとは慣れていない
  • 読者様とは慣れている

譲渡先での脱走・迷子です。

これを踏まえた私の返信がこちら

猫話管理人の返信

はじめまして、猫話管理人です。

土地勘の無い場所で生後約5カ月の子猫が脱走してしまったということですね。

離乳は済んでいて未去勢なので成猫と同じ行動を取ることが考えられます。
脱走した地形にもよるのですが、猫が好むポイントを捜索するのと同時に地域猫を餌付けすることが早く見つかるポイントになりそうです。

なので里親さんがするべき行動は

・脱走ポイント付近で捕獲器無しの餌付け(地域の人の理解を得てください。)
・脱走したポイント周辺半径50m~100mの範囲内を捜索
・近所への聞き込み・ポスター張り

です。

車の下や家の間など猫はかなり狭い場所に潜むことができます。
特に子猫は身体も小さいため車のエンジンルームなどに入りこむ可能性も考えられますので、

可能であれば車の持ち主にボンネットを叩く許可得て軽くたたいてみると飛び出してくることもあります。
今は冬季なので余計にその可能性が高まります。

ちなみに冬期間の猫の活動時間ですが、夜は動かず暖かい日中に行動することが多い
捜索するならば昼中心に捜すと良いですよ。

餌付けは地域の野良猫ごと呼び寄せることができます。
近隣の住民の了承を得てやることが大前提ですが、それによって目的の子も一緒に姿を見せることもありますのでおすすめです。

もしかすると脱走した後の恐怖から動けなくなっている 可能性もあります。

根気よく捜索してください。

うちの場合ですが、近所への聞き込みやポスター張りなどで大体の動きを知りつつ
約1か月で発見しました。

その後捕獲までは半月かかりましたので、長い目で見ると良いですよ。

あと地域の野良猫と仲良くなったら「こんな猫を探している」という件を伝えてみてください。
ちょっとオカルトチックな話ですが、猫の間にはコミュニティーがあり
地域猫と一緒にひょっこりと顔を出してくれることが多いようです。

うちでもにゃんだむを探す時に地域の野良猫と一緒に現れましたので、あながち間違いでは無いと思います。

迷子猫さん見つかることを祈っております。

では一つずつ見ていきましょう。

脱走後の猫の行動範囲はどれくらい?

猫が縄張りの外に飛び出すと軽くパニックを起こし、一定時間動けなくなります。

うちのにゃんだむが脱走した際には数日間姿を見なくなり、目撃情報が入りだしたのが2~3日後から。

落ち着きを取り戻した猫は徐々に行動範囲を広げるのですが、2~3日の間は半径100mくらいの範囲に潜んでいると考えて間違いないです。

未去勢の成猫のオスは半径500m以上の縄張りを持つことがありますが、成猫のメスや子猫は50mから100mの範囲に居ることが多いので捜索範囲はこの中を徹底的に捜すことが重要です。

特に入り組んだ路地や車の下、ボンネットの中をチェックしてみてください。特に冬期間は暖かい車のエンジンルームに入りこむことが多いため可能であれば念入りに捜すことをおすすめします。

今回の例で言うと「民家の方に走っていった」ということでしたので、その民家の方に協力をお願いして見かけたら教えてくれるよう連絡先を交換することが有効になると思います。

今回の迷子の子は生後5か月で未去勢ということでしたので、成猫に近い動きをすることが考えられますが、脱走後経過した時間から考えてもまだ50m~100mの範囲に潜んでいると考えられます。

季節ごとの行動パターンを知って捜索する時間を考える

猫は基本夜行性と言われていますが、季節ごとに行動する時間を変えています。

これは四季がある日本だから見られるものだと私は思います。

猫の祖先は砂漠出身ですので、行動する時間帯は体力の消耗の少ない夜に動いていたため夜行性になったと考えられます。

しかし、春夏秋冬ある日本では冬の寒い時期にさらに冷え込む夜行動するのは効率が悪い。

なので冬期間は日の出ている日中に行動するんです。

今回のケースで脱走してしまった時期が真冬になりますので、行動する時間は日中であると考えられます。

捜索する時間は昼間に行うと迷子の猫に出会える可能性が高まるんですね。

迷子猫はどうやって捜索したら良いのか?

次に今回のケースの迷子猫の捜索方法を書いていきます。

脱走ポイントから走り去った方向で猫が潜んでいそうなポイントでの餌付け

地域の了解を得ることが大前提となりますが、地域猫を餌付けすることが猫捜索の第一歩だと思います。

なぜならば

  • 猫が集まる
  • 猫のコミュニティーに頼れる

ことが主な理由。

地域の猫が集まるようになると目的の猫も来る可能性があるため、発見に至るには一番手っ取り早い方法なんです。

またオカルト的に聞こえますが、「猫に猫を連れてきてもらう方法」でもあるんです。

なぜ言い切れるかと言うと、実際うちのにゃんだむ捜索の時にあった話だからなんですね。

にゃんだむが帰ってくるかもしれないと毎日自分の車の下にフードを置いていたのですが、いつからか常連の一匹とにゃんだむが連れ立って遊びに行く姿を目撃するようになりました。

数日後、その猫とにゃんだむが一緒にご飯を食べに来ていたんです。

そしてある日「にゃー」と外から猫の鳴き声がしたため窓から顔をのぞかせると・・・にゃんだむの友達とにゃんだむが居ました。

その日無事に保護できたのですが、野良猫に良くしておくと良い事があると感じた出来事。

おそらく野良猫同士にコミュニティーがあり情報を共有していると考えられます。

「あそこでご飯が食べられるよ」「あそこは捕獲器があって危ないよ」など

私が捕獲器をおすすめしない理由がそこにあるんですね。万が一危ない場所認定されてしまったら猫が寄り付かなくなるじゃないですか。

なので近隣の住民の許可を得られたら餌付けを始めることをおすすめします。

迷子猫の捜索ポイントを捜索と聞き込み

餌付けだけではなく、迷子猫が脱走したポイントを中心に聞き込みなどで情報を得ることも必要です。

捜索する時間も限られますので、付近の住民の協力を仰ぐことは猫発見の近道。

写真があればポスターを作成しても良いのですが、今回のケースですとおそらく画像は無いため猫の特徴を伝えて目撃情報を集める方法が確実であると考えます。

特に潜んでいそうなお宅には菓子折りなどを持って行き、協力してくれやすい環境にする必要があります。

迷子猫捜索の際に持っていきたいもの

  • キャリーケース
  • 洗濯ネット
  • またたび
  • フード
  • 手袋

猫は視力が弱いため慣れた飼い主でも近づいてきてくれない事があります。特に今回のような慣れない土地で脱走してしまった場合警戒して中々近づかない事が考えられます。

なので読者様が最初にしたような餌付けをはじめから行い、信頼を得ることが先決となります。

いきなり接近してしまうと怖がってさらに逃げてしまいますので。

また保護する際に気を付けたいのが子猫の爪の鋭さ。暴れて引っかかれたりしないよう手袋着用で洗濯ネットで保護してあげてください。

抱っこできるようならそのままキャリーケースへ入れても良いのですが、今回の脱走のことを考えると洗濯ネットへ入れてからキャリーケースへ入れる方が安全です。

ちょっとかわいそうな気もしますが、迷子になるより良いですもんね。

ちなみにうちでは動物病院受診の際には二匹とも洗濯ネットで保護してから行きます。

子猫への効果はあまり無いのですが、またたびで落ち着かせるという手段もあることを覚えておくと捕まえやすくなります。

迷子猫を保護する際のポイント

個人的にはここが一番重要だと考えます。

発見は割とすぐできるんですが、先ほども書いた通り猫は目が悪く飼い主なのか敵なのか判断できません。

警戒心の強い猫はぐいぐい近づいてくるものを恐怖の対象としてみますので、猫から近づいてこない限り捕獲のチャンスが無いんです。

保護するときは

  • フードで注意を惹きつける
  • 手の臭いを嗅がせる
  • 撫でることに成功したら抱っこを試みる
  • できるようならそのままキャリーケースへ

の順番で行うことをおすすめします。

できれば二人一組で行動するとスムーズかと思います。

猫が迷子になった時の飼い主の行動まとめ

今回のように土地勘の無い場所で猫が迷子になった時にはまず脱走ポイントから半径50m~100mの範囲を捜索・聞き込み調査をします。

おおよそ潜んでいそうなポイントを発見したら住民に許可を得て餌付けを開始。

目的の猫を発見したら捕獲に入るのですが、いきなり捕獲すると暴れますしパニックを起こしその場所には二度と近づかないため慎重に行うことが重要です。

成猫の場合にはまたたびも効果的。精神的な緊張を取ると保護しやすくなります。

早く見つかり保護されることを祈っております。

今回のケース以外にも猫が迷子で困っている・・などありましたら当ブログのお問い合わせフォームより連絡いただければ何かしら力になれるかもしれません。

一匹でも多くの猫が保護されますように。

 

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